2020年に新憲法を施行するには, 2018年中の国民投票が必要. 「国民投票法」に致命的欠陥あり.
安倍首相は2020年に新憲法施行を目指すことを宣言した.
2020年に新憲法を施行するには, 2018年中の国民投票が必要であるから, 首相の宣言は, 「2018年中に国民投票を実施する」という意思表示と見て良いだろう.
(ちなみに, 自由民主党総裁の任期は2018年9月まで, 現在の衆議院議員の任期は2018年12月13日までである.)
しかし, 「国民投票法 (正式名称: 日本国憲法の改正手続に関する法律)」 には致命的な欠陥がある.
【 国民投票法の欠陥 】
・ 最低投票率の定めが無い.
→ 国民の少数により憲法改正が決まってしまう危険性がある.
・ 投票日15日以前のテレビ広告の総量, 回数の規制が無い. (第105条)
→ 憲法改正の発議から最大166日間, テレビ広告を打つことができる.
・ 投票日14日以内でも勧誘行為以外のテレビCMが可能. (第105条)
→ 勧誘ではないが, 立場を宣言するようなテレビ広告を打つことができる.
・ 運動の広告資金の規制が無い.
→ カネに物を言わせて広告を打ちまる陣営が勝つ可能性が高い.
・ 公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動が禁止されている. (第103条)
→ カネに物を言わせて広告を打ちまくる勢力に対抗し得る知識人が運動できない.
上記のように, 国民投票法は極めて非民主主義的であり, 「カネに物を言わせて広告を打ちまくる陣営」が勝つ可能性が高いルールとなっている.
つまり, このまま国民投票法を修正せずに憲法改正の国民投票を行えば, 極めて高い確率で「主権在民の国」から, 「資本家のために庶民が死ぬ国」に変わるということだ.
「近代的立憲主義を守れ」, 「憲法改悪反対」を叫ぶことも大事であるが, 我々はまず, 「国民投票法を至急, 改正しろ」という声を盛んに挙げなければならない.
[ 情報源: 『第2部-2【本間龍氏】巨大広告代理店と憲法改正国民投票（オールジャパン平和と共生 学習会）2018.03.30』 / オールジャパン平和と共生 / 2018年03月30日 /
https://www.youtube.com/watch?v=gNoOw-1ViG0 ]
[ 情報源: 『憲法改正2020年「施行」目指す 安倍首相、読売インタビューで明言』 / J-CASTニュース / 2017年05月03日 /
https://www.j-cast.com/2017/05/03297160.html ]
[ 情報源: 「国民投票法第１０５条を『大至急』改正すべきです。」 / 三宅 雪子 (元衆議院議員) / 2017年05月02日 /
https://twitter.com/miyake_yukiko35/status/859237720165502977 ]
[ 情報源: 『現行の国民投票法、与党（改憲勢力）絶対有利のからくりとは（１）』 / 本間 龍 (作家) / 2017年02月02日 /
http://www.kokusyo.jp/大手広告代理店/10874/ ]
[ 情報源: 『憲法改正国民投票におけるメディア規制の重要性、「改憲賛成プロパガンダ」の恐怖』 / 本間龍 (作家) / 2016年12月14日 /
http://www.kokusyo.jp/大手広告代理店/10687/ ]
[ 情報源: 『今こそ憲法を学ぼう！～これからのわが国を輝かせるために～』 / 伊藤 真 (弁護士) / 2016年11月20日 /
https://twitter.com/sarara300/status/800697544967753729 ]
[ 情報源: 『広告費は“無制限”…憲法改正「国民投票法」の落とし穴』 / 小林 節 (憲法学者) / 2016年10月25日 /
https://twitter.com/bianconoce/status/791264621587869696 ]
[ 情報源: 『危ない「憲法改正国民投票法１０５条」』 / 鈴木耕 / 2016年05月11日 /
http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/27714/ ]
[ 情報源: 『日本国憲法の改正手続に関する法律 抄』 /
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H19/H19HO051.html ]
