「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案」
上下水道や公共施設を地方自治体議会の承認無しで民営化できるようになる危険な法案.
2018年2月9日(金), 内閣府が「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案 (通称: PFI法案)」を提出した.
本法案が成立すると, 上下水道, 公共施設の運営権を売却する際, 地方自治体議会の議決は不要となる.
これまで世界で行われた上下水道の民営化の事例を見ると, もし, 上下水道が民営化されれば, 上下水道料金は高騰する可能性が高い.
また, 貧困層が川から水を汲み, 疫病が流行する状況や, 水質検査の合格率低下, 漏水件数の増加も発生する可能性がある.
上下水道の民営化で失敗した国々は, 上下水道の再公営化を進めた.
中でも, 2010年に再公営化し, 設立されたフランス・パリ市水道局は, 理事会のメンバーを 市議会議員 11名, 労働者代表 2名, 市民社会 5名 (監視機関 1名, 上下水道専門家 2名, 環境NGO 1名, 消費者団体 1名) で構成し, 水道局を経営している.
パリ市水道局は, 効率化によって3,500万ユーロの節減に成功し, 料金を8%引き下げ, パリの上下水道料金はフランスの平均を大きく下回る水準に据え置かれている.
社会的共通資本である上下水道の民営化は, 周回遅れ, 時代遅れの愚策である.
上下水道の経営を効率化し, サービスの質を高めるには, フランス・パリ市水道局の経営を参考にするべきである.
また, 上下水道, 公共施設の運営権を売却する際, 地方自治体議会の議決は不要とすることは, 国民主権, 地方自治を無視した, グローバル資本家への利権誘導であり, 言語道断である.
[ 情報源: 「[水道民営化] 2月9日、内閣府がPFI法改正案を第196回国会に提出! 上下水道や公共施設の運営権を売却する際、各地方議会の議決は不要となる特例を設ける!」 / 葉月のタブー 日々の備忘録 / 2018年02月11日 /
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456822783.html ]
[ 情報源: 「【ダイジェスト】橋本淳司氏:民営化では水道事業は守れない」 / ビデオニュースドットコム / 2017年06月10日 /
https://www.youtube.com/watch?v=V_Y9wP3xEME ]
[ 情報源: 「【イントロ】食い物にされる水道民営化・ダム・治水――国富を売り渡す安倍政権の水政策の裏を暴く!岩上安身による拓殖大学准教授・関良基氏インタビュー2017.4.25」 / IWJ / 2017年04月25日 /
https://www.youtube.com/watch?v=9p6d7z1wr84 ]
[ 情報源: 『水道「民営化」から「再公営化」へ。パリ、市民参加で45億円のコスト削減、ウェールズ、非営利法人による運営』 / ビッグイシュー / 2014年07月01日 /
http://bigissue-online.jp/archives/1065126975.html ]
[ 情報源: 『世界的趨勢になった水道事業の再公営化』 / エマニュエレ・ロビーナ, 岸本聡子, オリヴィエ・プティジャン / 2015年01月 /
https://www.tni.org/files/download/heretostay-jp.pdf ]